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機動新世紀ガンダムX

アフターウォー (A.W.) 15年。人類と地球に壊滅的な打撃を与えた勝者無き大戦争、第7次宇宙戦争後の荒廃した地球が舞台。

戦争で孤児となった主人公ガロード・ランは、ジャンク屋やモビルスーツ狩りを生業として逞しく生きていた。そこにある依頼が来る。内容はバルチャー艦「フリーデン」に誘拐されたティファ・アディールという少女を取り戻してほしいというものだった。しかしティファに一目惚れしたガロードは、依頼者を見て激しく怯えたティファをつれて逃走。

そしてティファに導かれたガロードは、幻のモビルスーツ「ガンダムX」を発見する。紆余曲折を経て2人は、フリーデン艦長ジャミル・ニートと共に、「ニュータイプ」と呼ばれる人々を探す旅に出るのだった。

この作品の大きな特徴は、高松が「ガンダムを考えるガンダム」と述べているとおり、少年と少女が出会い、彼らと彼らを取り巻く人々がやがては世界を変えていく冒険譚、という物語上にガンダムと言う作品にまつわる事象がメタフィクション的に多々取り入れられている点である。

メタフィクションの多用は高松の手がけた『勇者特急マイトガイン』などでも見られたが、高松やシリーズ構成・脚本の川崎ヒロユキは、カリスのエピソードを描く中でそういった方向性が固まり、当初は意図しなかったものまで最終的にメタフィクションの方向に落ち着かせるのが自然な流れになるなど、偶然の符合があったことも明らかにしている[4]。制作当初や早い時期から意図していたものとして、次のものが挙げられる。

機動新世紀 = 1981年、『機動戦士ガンダム』劇場版の公開直前に、新宿駅前で行われた「アニメ新世紀宣言」を踏まえている。劇中の舞台が「A.W.(アフターウォー)15年」なのもそれから15年(当作品は1981年の15年後、1996年に放送されている)たっているということ。
第7次宇宙戦争後 = 当作品はテレビシリーズ7作目。またこの戦争とは「ガンダムという現象」の象徴(メタファー)となった。
当作品のニュータイプ = 元々「主人公が出会って恋に落ちる少女」というプロットを高松が川崎に与えた際、川崎がその少女・ティファをニュータイプと設定したことで登場したが、結果的に「ガンダムという作品の象徴」となった。ニュータイプという言葉にはガンダムという作品そのものが投影されてもいる。この点で富野作品に登場するニュータイプとは意味的に異なる。
他のガンダムシリーズにおいては、主人公が人間離れした能力を有していたり、周囲のキャラクターに比べて特別な立場にあったり、英雄扱いされるのが特徴である(OVAを除く)が、本作ではそういった描写が少ない。主人公ガロードは短期間で人工ニュータイプであるカリスと互角に戦えるなど、MSパイロットとしてのセンスと才能があるとジャミルに言われているが、他のレギュラーのパイロットキャラを圧倒的に凌駕するような描写はなく、また戦闘能力や他の能力(指揮など)においてもジャミルの方が優れており、他のキャラもそれを認める発言・態度が多い。またフリーデン乗組員の生存率の高さはティファやジャミルの能力によるところが大きいなど、ガロードは超人的な能力を有するものではなく、あくまで一般人としての描写に留めている。
キンキ ツバター 夜の足音 きこう シーメー ミーンズ シャーク ニュピ 新秋柿 チャー インス 線香花火 オーピ スチーマー トレッチ ふくいく リバティプ リトミック ターメ スピーカー ノーシャ パラフィン ルコウソウ パルサー ギニョー ホウセン フォー ウォー でらいと ケット おおわ ハック バンクス レンテン ナンバー ゆうな トロイ パルテ フェースオ ゼラチン シャク ステレオ アーム マウンド ミゼラブル マインド スイング じょうめ メタリック 浦島太郎

最後のメタファー的結末に繋がる事で、本作品で主人公があくまで普通の人間でなければいけない理由が判明する。そしてそれにより、作品全体を通して強いメッセージが主張されていた事が分かる様に構成されている。

ファーストニュータイプこと「D.O.M.E.」の声優には、当初『機動戦士ガンダム』でアムロ・レイ役を演じた古谷徹の起用案もあったという。しかし高松の「古谷さんにお願いすると自分の意図する『ニュータイプ』の意味が変わってしまう」という意見で没になり、最終的に自分達の最も言いたい事を表現するのには、物語の語り手に「私」として喋ってもらうことが効果的だと考えて、ナレーション担当の光岡湧太郎に依頼した、というエピソードがある。これにより本作品が三人称ではなく一人称で語られた作品である事が判明する作りになっているが、高松らは「演出的にもつじつまが合っていたし、うまい落としどころだったと思う」と、当初からそういう意図で考えていたわけではなかったこともコメントしている。

1993年にスタートしたテレビ朝日製作のガンダムシリーズ枠はその当初から視聴率において低迷が続き、スポンサー離れが進行していた。そのため本作では視聴率の改善が最優先課題に挙げられたが、前述のように前作『ガンダムW』で急遽代役監督として登板した高松が継続して担当することになった事情から本作の企画開始は余裕のない状況で行われた。高松と川崎の2人によってストーリープロットが決められていったのもそのためであり、またキャラクターデザインの西村誠芳もその仕事の速さを高松が頼った[5]ものであった。

こうして厳しい船出を強いられた本作は、その後視聴率改善の兆しもなく、プラモデルの売上も前作『ガンダムW』に対して2割減となり[6]、10月改変に際して放送期間の1クール短縮と放送時間の変更が決定された[7]。10月よりテレビ朝日は土曜日朝6時に、一部の系列局は金曜日のまま開始時間繰上げ[8]となり、これらの変更は予告なしで行われた。関西をはじめとした多くの地域では夕方放送のまま最終回を迎えたが、関東をカバーするテレビ朝日が早朝に移動した事で、平均視聴率がそれまでの3.5%から1.2%に下がった[9]。

ただし放送期間短縮を受けて唐突に物語が打ち切られたわけではなく、当初の脚本が4週で一つのストーリーを完結させるという形を取っていたことを逆手にとって、後半の半年で展開する予定だった物語を駆け足ではあるが3ヶ月分にまとめて完結させている[10]。

変則4クール放映予定の『機動戦士ガンダム00』を除き、ガンダムシリーズのテレビアニメで1年間放映されなかったのは、本作と『機動戦士ガンダム』のみである。また総話数39話はテレビアニメのガンダムシリーズでは最短の話数である。

上記の事情から、マイナスのイメージが特に先行しており、内容を知らずに誤った先入観を持って作品を捉えている者が多いという指摘もあり[11]、またDVD化が遅れたこと(後述)や、スーパーロボット大戦シリーズへの登場が非宇宙世紀ガンダムの他2作と比べて少ない[12]こともあり作品そのものの知名度も低い。また、TVシリーズ(SDガンダムを除く)の中で小説化されていない唯一の作品でもある。

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2009年02月26日 16:48に投稿されたエントリーのページです。

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